どうも!あかねです\(^o^)/
今日は最近読んだ小説で色々考えた1冊の感想を。
※とてつもなくネタバレなので知りたくない人は読まないでね!
あらすじ
28歳の主人公は、かつて恋人に撮影を許したヌード写真がネットにアップされていることを偶然発見。
内なる戦いと勇気ある前進を描く小説。
簡単に言えばリベンジポルノに遭ってしまった女性のお話。
初めて好きになった彼氏に裸の写真を流出されて「うかつな行為」と言ってしまえばそれまでだけど、実際これだけ簡単に写真が撮れるようになった今、明日は我が身!と思える内容。
というか「NO」と言っても盗撮されてたら終わりな時代よね、こわいこわい
あらすじを見て、娘が2人いるので(将来こんなことが起こったらどうしよう)と思って読んだ本。
リベンジポルノを家族に打ち明けられる?
写真を発見してから悩みに悩んで主人公が親友に打ち明けて、そこから弁護士に相談。
画像を消していく話を進めていくんだが
親友が「この問題に真っ向から向き合うなら、お金もかかるし、時間もかかる。精神的にきついこともあると思う。だから、私だけじゃなく家族にもきちんと話して支えてもらうんだよ」と家族に打ち明けることを促し、家族に話す主人公。
そこがとても辛くて、私だったらこんな風に打ち明けられるだろうか?
もし娘が相談してきたらどうするだろうか?と考えるとめちゃくちゃ泣けました。
まぁ実際、私は親と関係が良くないので打ち明けませんけども!
もし娘たちがこういう目に遭ってしまった時、力になれる母親ではありたいよね。
日常を投げ出さない=傷付いていないではない
流出元の元カレに親友が会いにいって「あの子はあれ(ヌード写真)を見つけてからも会社に毎日行ってる。画像を1枚消す度に私とお祝いをするの!ケーキを食べたり、化粧品を買ったり」と伝える場面。
これを聞いて元カレは(酷いことをしたとは思っていたけど、案外傷付いてないんだな。自殺未遂とかしてなくてよかった)とホッとするんですけど、その顔を見て親友がブチギレるんですよ。
「彼女は傷付いてないわけじゃない!必死に日常を投げ出さないように努力して保っているんだ!」と。
「私だったらできない」は誰かを傷付ける
仕事に身が入らなくなってしまった主人公はのちに会社の頼れる先輩にもこのことを意を決して打ち明けるのですが「会社にも来れてるし、オシャレもしてるよね?私だったらとても出来ない」と言われて打ちのめされる。
日常を投げ出さないように必死で会社に来ている主人公。
だけど少なくとも先輩の中では、裸を拡散された被害者は誰とも目を合わすことができず、部屋に閉じこもって暮らすもので、そこから1ミリでも外れたらそれは【大丈夫】にカテゴライズされてしまうのだ。
「とんでもないセカンドレイプやな!」と思ったけど、これと同じことを自分はしていないか?
例えばAKBとかさ、まだ20歳そこらのアイドルを見ていて、彼女たちが性的スキャンダルを暴露された時。
生放送で普通に振る舞っているのを見て(ふ〜ん、あんなことあったのにTV出るんだなぁ、結構元気じゃん)って思ったことがある。
軽率な考えだった。
元気なわけないよね、彼女たちは彼女たちなりに日常を投げ出さないことを選んで必死なんだ。
仕事飛ばすともっとひどいことになるっていうのもあるだろうが。
確かに引きこもって泣いている方が世間から見れば傷ついていると認識される。
心身ともにボロボロになりながらも必死になって日常を続けることで(そんなに傷ついてないんだな)と思われるのは本当に悔しいよね。
だからこれ読んで「私だったらできない」と自分のモノサシだけで相手の努力や苦労を計ってしまわないように気をつけようと思った。
おわりに
この小説は最後まで奇跡も起こらないし、劇的などんでん返しもない。
そこがまたリアルだった。
誰の日常にも潜む闇が描かれてる作品だと思う。
主人公は恐怖と向き合い、問題を可視化した。
助けを求めて、それを処理し、自分と切り離して整理していくことを学んだ。
「写真なんか撮らせちゃダメ」って言ったって、(彼だけは違う!自分は大丈夫)って思うし、20代前半くらいは(どんな手を使ってでもそばに居たい)(彼を理解したい!)って気持ちになるよね。
初めての彼氏なら尚更。
恋愛するとIQ3くらいになるっていうし。
私にはこのような経験はないけど読んでいて胸が苦しかった。
まぁ33歳だし、結婚してるから自分というよりは娘たちのことを考えた。
何度も読み返す事は無いから、小説は図書館本を借りるけど、この本は購入して家に置いておきたいと思った。
こういう問題に家族が直面した時のバイブルになるだろう。
まぁバイブルとして活躍しないことを願うばかりだけど!!!



コメント